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成功と課題山積のバッジテスト ②検定難易度

2010/03/16 11:55

 2010年第2回の検定結果をアップしたとたん、オブザーバー(?)の方からは「ぜんざいより甘いと言われている<このはな検定>としては厳しすぎるのでは?」という意見や、受検者からも「ゴールデンウイーク検定の検定員はどうなるのか?」という問い合わせをいただいた。
(リザルトはhttp://www.kobeport.net/ski/badge2010-2.html


 ネット上でも検定難易度は、よく話題になっている。〇〇スキースクールの2級は、ほかのスキースクールの1級より難しいとか、1級が欲しければ〇〇県のスキースクールでとれとかクラブ検定がいいとか。合格基準は何なのかということもよく耳にする。


 今回の1級検定(9人受検2人合格)でも、合格者は検定員によって分かれた。


 私は「B」「E」「F」「G」さんの4人に合格点を与えたが、B検定員は「B」「E」「G」さんの3人、A検定員は「B」「E」さんの2人しか合格点を与えていなかった。


 では、実際、1級合否の基準は何か? 1級としての滑りの質を求めているのだが、それについて『オフィシャルブック』には、
●ターン運動の構成(ポジショニング・エッジング)
●斜面状況への適応度(スピードと回転弧のコントロール)
●運動の質的内容(バランス・リズム・タイミング)
と大まかに記されているだけである。ちなみに「ポジショニング」とは「スキーと身体との位置関係をつくっていくこと」、「エッジング」とは「スキーと雪面の間に生じる力の調節のこと」である。
 では、検定員の具体的な着眼点は、といえば、「圧のかけかた」や「能動的な運動」であったり(1級のマイナスチェックポイントとしては)「極端な抜重」「内倒」「前後差」「シュテム操作」「ステップ操作」「交互操作」「不均一なターン弧」「暴走」などがある。


 私は下手っぴであるが県技術選に選手として20年近く参加し続けている。自分が滑り終わった後、その後の選手の滑りを見て、おおよそ点を的中できる。ただ、技術選の場合、絶対点ではなく相対点なのだ。つまり、スタート1番の選手の滑りに対して、スタート2番、3番の選手の滑りがどうなのかということ。結果、種目全体として点が低めに出たり、高めに出たりすることがある。つまり県技術選で80点が出たからといってクラウン合格の滑りとは限らないし、74点だからテクニカに満たない滑りとも限らないわけだ。
 バッジテストの場合は、1級の合格点70点、テクニカルの合格点75点とはあるが、70点と75点の関連性は低い。数字にこだわらない方が良い。1級の滑りとして〇か☓かを判定するのだ。1級受検者の中にはシーズン中にクラウンを掌中に収める実力のスキーヤーもいるかもしれない。しかし、受検者の大半は1級合否ラインギリギリのところにいる。それをジャッジすることは容易ではないのだ。明らかにテクニカルな滑りであれば簡単に〇が出せるし、明らかに間違った(求められていない)滑りなら☓も簡単に出せる。しかし、1級検定の場合、微妙な判定が必要な時がほとんどだ。私の知っている多くの検定員は70点と69点の場合、ただ、点数を記入するだけでなく、「+」「-」や「〇」「☓」や「↑」「↓」などで微妙な部分をメモしている。


 ちなみに今回の3人のジャッジで判定点差が2点以上のものは受検者9人×5種目=45ジャッジで5つ。うち、69~67のように合否に影響しないものは除き、70~68、71~69のように合否が分かれたものは2つ。2つとも私のジャッジで小回り整地で発生している。71~69と分かれたのはGさんの滑り。3検定員「71」「70」「69+」というジャッジ。不合格をつけた検定員の69も70に近い滑りだったわけだ。70~68と分かれたのは、ローテーションで種目トップに滑ったIさん。69にしようか70にしようか迷ったが、すでにほかの種目の結果から合格はありえない状況の受検者だったので「70-」とジャッジした結果から生じたもの。このことから理解していただけると思うが、極端に矛盾したジャッジというのは少ない。5種目を3検定員でジャッジすると、結構、納得のいく内容で合否が選別されるのだ。ちなみに今回の検定では生じなかったが、「70」「70」「68」とジャッジが出ると平均では「69」になるが、もし、総合計点でボーダーライン上になった場合は、「〇」「〇」「☓」と考え「70」にする。逆に「71」「69」「69」の場合は平均で「70」となるが「〇」「☓」「☓」なので「69」に調整するのが一般的。


 では、なぜジャッジが分かれるのか? 上記ジャッジ別合格者を見ていただければわかるが、合格者が分かれたのではなく、合格者数が分かれたという感じ。「B」「E」さんは3人ともが合格点を出しており、「G」さんも2ジャッジが合格点を出している。「F」さんは1ジャッジしか合格点を出していないが、「G」「F」さんともに、2人しか合格点を出さなかったA検定員のジャッジでも全体の中での評価は高い(あと一歩の)位置にいる。


 では、「甘口」と「辛口」のジャッジの原因は? 検定員の性格やプライドに起因するものだろうか?


 たしかに、難度を自負している検定会もあるだろう。辛口を自負している検定員もいるだろう。ただ、検定員自身が「甘口」「辛口」と自覚しているのは全体としては少ないような気がする。「甘」「辛」を分けるもの、それは検定員の「目の慣れ」だろう。私自身、前述したように県技術選に出場したり、たまに友人に誘われて悲惨な結果を見ることを承知でクラウンに挑戦したりしている。すると、目(滑りの基準)がテクニカルクラス以上になってくる。県技術選には多くの1級出場者もいるが、1級というよりはテクニカルに近い1級の人たちだ。そういった滑りを日々見ていると、1級受検に来れられている人の滑りというのは、正直なところかなり物足りなく感じてしまうのだ。(プライズテストの検定員に現役デモンストレーターが来られると、非常に厳しい採点になるのも同じこと)。


 ただ、私が1級合格直後(1986年)に撮影してもらったビデオが残っているが、当人は一生懸命滑っているつもりだが、今、見てみると、やはりひどい滑りなのだ。そのことを思うと、それほどまでにシビアな判定を下す(洗練された滑りを求める)ことにはためらいを感じる。


 1級を取ってから、1級らしい滑り方、1級として余裕のある滑り方を身に付けてもよいと思うし、テクニカルなどを狙っていくうちに、さらにレベルアップするのではという思いをもってジャッジしている。


 もちろん、1級合格が最終目標の人にとっては、中途半端に1級合格証を渡すことは、スキーライフの寿命を短くしてしまう危険性もはらんでいる。


 検定に一生懸命になることは悪いことではない。私も中学1年の時のバッジテスト4級取得に始まり今日に至る。ただ、雪のない神戸で生まれ神戸で育ち運動神経もあまり良い方ではない私にとっての検定の道は長く、平坦ではなかった。多くの受検者が狙っているストレート合格の夢は早2級受検で絶たれる。1級は3回目で合格できたものの、1級合格からテクニカル初受検までには6シーズン近いブランクがあった。それくらいプライズテストの壁は高かった。テクニカルは1シーズン1回の受検と決め9シーズン9回目の受検で合格。指導員検定は、正指導員こそ1発合格だったが、準指導員はテクニカル合格2シーズン後に7シーズン7回目の受検で合格。ご存じない方も多いと思うので説明を加えるが、準指導員は理論講習会(2日)・実技講習会(3日)を経て検定会(理論と実技)(3日)となる。つまり計8日でワンセットなのだ(地域と時代によって若干異なる)。それも所属県連で1シーズンに1回しか受検できない。
 これらを乗り越えてこられたのは、自分自身のスキーに対するモチベーション以上に、一緒に楽しくスキーを滑ってくれる仲間がいたからなのだ。それらの仲間とは、検定会やスキーの宿で知り合った。
 
 最後に何が言いたかったかというと、スキーの本当の楽しさ素晴らしさというのは、楽しく滑り続けられることだと思う。腕自慢になって他人の滑りを腐したりしても何の意味もない。検定会ではバッジを手に入れることも大切だと思うが、それ以上に大切なこと―――仲間を得たりすること―――も忘れないでほしいと願っているのです。


※みなさまの忌憚のない御意見をお聞かせください。




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